求められるのは自分で考え主体的に行動できる力をつける保育

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保育や教育の仕事は、子どもが卒園したり、退所したりすれば終わったように感じられますが、そうではありません。その子との関わりは、長い人生で考えた時にほんの一瞬のようですが、人間は小さな点が線で結ばれて人格が出来上がっています。

つまり、乳幼児期の1年は、その子にとってかけがえのない小さな点になるのです。

保育士や幼稚園教諭の仕事は、かつて子守りの延長にように考えられてきました。ただ上役の言うことを聞き、集団行動ができる人物が理想とされてきたため、保育や教育もそれに則って行われたきた過去があります。

しかし、時代の変遷と共に、求められる人物像は変化してきています。なぜなら、この厳しい社会情勢の世界で生き残るためには、言うことを聞くだけの人物では未来を創造し発展させるのが困難になってきたからです。

現代に求められているのは、自分で考え主体的に行動する力です。

一方で、それは「やりなさい」と言われてすぐにできるものではありません。自分で考えようとする力と主体的に行動できる勇気は、乳幼児期から少しずつ積み重なるものです。したがって、乳幼児期の保育や教育の大切さがようやく見直されるようになってきたのです。

そこで今回は、「求められるのは自分で考え主体的に行動できる力をつける保育」について解説していきます。

⚫︎乳幼児期に無条件に認められる経験

現代の子どもや若者に代表される言葉があります。それは、「自己肯定感(ありのままの自分を受け入れる力)がない」「常に自信がなく挫折しやすい」というものです。

この原因と言われているものには、「大人が叱らなくなったから」「常に甘やかされてきて失敗したことがないから」が大きく挙げられるのではないでしょうか。

もちろん、それも間違いではないでしょう。

実際、モラルの低下は問題視されています。その中には、事なかれ主義で見て見ぬ振りをする大人が増えたのも原因かもしれません。

一方で、ただ甘やかされているだけが子どもが自信を持てなくなったり、挫折しやすくなったりする原因ではないのではないかという説の方が有力になってきています。

むしろ、子どもが自信を持てない理由は、乳幼児期に無条件に認められる機会が少なくなっているからではないかと言われているのです。無条件に認められるというのは、大人が理想とする行動を子どもがとらなかったとしても自分は愛されているという経験をいいます。

これは、一見当たり前で簡単なことのように思われがちです。しかし、よほど意識しなければ、大人は自分の経験からつい子どもを自分の都合の良いように誘導しようとしてしまいます。

例えば、子どもに「◯◯してくれたらいい子だよ」という言葉は「これをするといいよ」の意味に置き換えて使われがちです。しかし、それに反した場合は「やらないあなたはダメ」とも言い換えることもできます。

つまり、普段何気なく使っている声かけが、暗示のように子どもの中に刷り込まれることがあるのです。繊細な子の中には、「これをできない自分はダメなんだ」と大人に気に入ってもらえる自分を演出しようとするケースも少なくありません。

これは、日常の小さなことかもしれません。しかし、大人が子どもを愛するがゆえに、「あれをしなさい」「これはダメ」と言葉をかけすぎしまうと、子ども自身が自分の意見を伝えたり、物事を深く考えたりするのを著しく損なう場合があります。

⚫︎しつけや教育との一線の引き方

では、幼少期に無条件に認められる経験を積ませたいと思い、子どもの好きにさせれば良いのでしょうか。

難しいのは、この「線引き」です。実際、「うちの園の方針は自由保育です」という施設の中には、自由というよりも無法地帯のようになっているケースもあります。

しかし、無条件に愛されるというのは、ただ子どもを好き勝手に振舞わせることではありません。もちろん、故意に人や物を傷つけたり、食べ物を粗末にしたりすることは許せるものではありません。

したがって、「やっていいこと、いけないこと」の善悪の区別は幼少期だからこそ教えるべきでしょう。

これは一見、前述の「無条件に愛される」ことからずれるのではないかと考える人もいるでしょう。なぜなら、しつけは大人側の都合で行われているように感じられるからです。

ですが、きちんとマナーやルールを教えてもらえなかった子は後々本人が苦労することになります。叱った時には泣いたり、怒ったりするかもしれませんが、その子の将来にとって大切なことであれば毅然とした態度で教えるのは重要です。

ここでポイントになるのは、一人の人間として尊重されているかということです。つまり、子どもをただ上から大人の力で押さえつけるのではなく、子どもの思いを聞き、大人の思いを伝える「対話する」経験です。

保育士や幼稚園教諭の養成校では、ケンカをした場合、双方の思いを汲み取ることを教えられます。たとえ、それが相手に怪我をさせたケースでも、「どうして怪我をさせるまで怒ってしまったのか」と根気強く子どもの話を聞きます。

話を聞く際に、その子の話を決して否定しないことがポイントです。「でもあなたが悪いでしょう?」と言われてしまえば、子どもは何も言うことができません。しかも、「この人は自分を悪いと決めつける」と不信感を感じてしまうのでしょう。

大人は、子どもと比較すると人生における経験をたくさんしています。これにより、つい子どもの言動に対して「良い」「悪い」と考えてしまいがちになります。

しかし、子どもに必要なことはまず自分の気持ちを大人が受け入れてくれたことです。その上で、子どもと話し合う形で問題の解決方法を見つけていきましょう。つまり、子どもにどうするかを選んでもらうのです。

しつけでは社会のルールは教えますが、教育では子どもが「どのように考えるのか」は自由です。感じたことについて、間違いや正解はありません。自分の意見を自由に述べ、大人や友達の意見を聞いてさらに考える力こそが、学びの基礎になっていくのです。

このように、高度文明化を迎えた現代では、ただ人の言うことを聞くだけではなく、自分で考えて主体的に行動できるようになることこそが理想だとされています。

しかし、今子どもを育てる世代こそが「大人の言うことを聞く子が良い子」だと信じられてきた人々です。そのため、すぐに自分の行動を見直すことは難しいかもしれません。

なぜなら、自分の保育や教育の方法とはすぐに変えられるものではないからです。経験が長くなれば、なおさらでしょう。

一方、自分の行動を振り返ることはできるはずです。自分の1日の言動を振り返ることで、子どもたちがどんな表情で自分の言葉に対して反応していたのかを知れます。

子どもの主体性を発揮させるためには、まずお手本になる大人の存在が不可欠です。子どもに対して「でも」と言いたくなる気持ちを少し抑えて、その言葉に耳を傾けてみましょう。

そうすることで、子どもにとっては話を聞いてもらえたというかけがえのない経験になるのです。

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