指示待ち人間として育つ子どもたちの増加

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若者や子どもたちを象徴する姿の中に、すぐに挫折してしまったり、自分に自信が持てず行動することができなかったりする姿があります。しかし、これは子どもに対して抱く印象とは異なるのではないでしょうか。

なぜなら、子どもは向こう見ずで何でもやりたがるというイメージを持つ人が多いからです。

一方で、現実は少し異なります。もちろん、何でも「やりたい!」と手を挙げる子もいないわけではありませんが、保育士や幼稚園教諭の提案に対して、無反応だったり何を考えているのか分からなかったりすることも珍しくなくなってきているのです。

この子たちは、決して感情がないわけではありません。

ですが、どのように反応して良いのかが分からなかったり、自分が提案されたことをやりたいのか、それともやりたくないのかすら判断できなかったりするため、自然と無反応になるのです。

つまり、自分の意思が自分でもわからない状態です。

しかし、「◯◯をしてください」と指示されたら、それに対しては遂行しようとします。いわゆる「言われたらできるけれど、指示されなければ何もしない」指示待ち人間の状態です。

そこで今回は、「指示待ち人間として育つ子どもたちの増加」について解説していきます。

⚫︎保育や教育では指示待ち人間の方が仕事がしやすい

農耕民族である日本人は、集団生活をするために昔から和を重んじてきました。それ自体は何ら問題ありませんが、戦後高度成長期に向けて、文句を言わずに猛烈に働く人材を育てるために日本の教育は大きく変換しました。

つまり、上司の指示をひたすらにこなせば、ある程度の生活を手に入れられるため、あえて指示に逆らうようなことはしませんし、余計なことも行わないようになるのです。

この戦後の教育が、現代にも色濃く残っています。言い換えると、このような教育を受けた人が保育や教育の現場に携わることになるため、自然とそうなるのです。

また、正直指示待ち人間タイプの子は保育士や幼稚園教諭の言うことを聞いてくれる子は大変扱いやすいです。

なぜなら、保育士や幼稚園教諭の想像の範囲でしか行動を行わないため、職員自身の失敗にも繋がらないからです。

そして、日本は職員配置基準が、欧米と比較しても職員に一人あたりが担当できる子どもの数が多いのも特徴です。

そうなると、子どもが主体的に自分の考えに基づいた行動を取ろうとすると、担当の子どもたちがある意味好きな行動をとり始めることになります。それは、安全管理をする側の職員にとっては不都合です。

そこで、きちんと大人の言うことを聞ける子は「いい子」「お利口さん」と位置付けられ、それを他の子どもたちの手本になるように働きかけます。子どもは、大好きな大人に認められたいと思うので、それに合わせようとします。

これ自体は、一概に悪いことではありません。集団生活である以上ルールを守ったり、自分の感情や行動を自分でコントロールできるようになる力をつけるのは必要です。

しかし、大人側から子どもへの指示する言葉や「〜してはいけない」という制限が多ければ多いほど、子どもは自分で考えなくなります。なぜなら、すぐに大人が指摘してくれて、自ら失敗することが少なくなるからです。これが、指示待ち人間の始まりです。

しかも、恐ろしい点は、保育士や幼稚園教諭、そして保護者もそれに気づかないことです。このような子どもたちは乳幼児期や学童期は、聞き分けの良い出来た子だと褒められます。

ですが、たとえば進路のように自分が決めるような場面になると、途端に判断ができなくなります。そして、ある程度自分の裁量が行動しなければならない場面では、全く行動できなくなってしまうのです。

そうなってしまうと、「あなたはいったいどうしたいの?」と尋ねられても、自分で判断してこなかった子は何を言えばいいのかわかりません

これは、善悪の基準など、教え込まれてきたものは答えられても、それ以外は自分で判断せずに大人の言うことに従ってきたからです。判断は、自分の経験や情報収集することでしか力はつきません。

そのため、「自分には何もできない」と大きな挫折感を感じて立ち直れない若者も増えてきているのです。

⚫︎指示待ち状態から主体的に行動できるようになるために

自信がなかったり、すぐに挫折してしまったりする子どもたちの姿を憂いて、小学校からアクティブラーニングをはじめとする様々な教育の取り組みが行われるようになってきているます。

これは、大変効果的な取り組みです。

しかし、もともと考える力が備わっている生徒とそうでない場合は、学習の進み具合が全く異なります。

また、考えようとする力がない生徒の場合は、「自分がどうしたいのか」「やりたいのか、やりたくないのか」などまず基本的なことを答えるところから始まります。つまり、「自分の思いを伝えて受け止められる経験」からスタートするのです。

これは、乳児の頃から積み重ねる人間の土台になる部分であるため、「どうしてそんな基本的なことをするのか」と疑問に思う人もいるかもしれません。

ですが、発達は飛び越えられません。そのため、最初からひとつひとつ段階を経て行わなければならないのです。

また、話を聴く側が「あなたの話は否定しない」と言ったとしても、もし意見を述べる際に「でもね・・・」逆説の言葉を使えば、自信のない子どもたちは「やっぱりダメだったのだ」と意見を言うこと自体に嫌悪感を抱いてしまいます。

したがって、子どもの話を傾聴し、どのような意見でも出てきたものについて認めることが重要です。「自分も自由に意見を述べて良いのだ」「行動してもちゃんと見ていてくれる人がいる」と思えば、子どもは自然と動き出します。

これは、どの年齢から行っても遅くはありませんが、できれば乳幼児期の時に安心感や自己肯定感(自分は自分のままで良いと思えること)を育めることに越したことはありません。

つまり、保育士や幼稚園教諭はその大切なところを担っているのです。

2017年、保育所保育指針が変化しようとしています。その中にも、「主体性」という言葉が大きく取り上げられます。

これにより、一層「どんな保育や教育をするのか」「どんな子どもに育って欲しいのか」について成人になるまで見通して考えていくことが重要になります。それが、本当の意味で人を育てることにつながるのです。

このように、戦後から目まぐるしく時代は移り変わり、教育も保育も大きな転換期を迎えています。なぜなら、今までの方法では未来のための人は育たないと考えられているからです、

そうなると、保育士や幼稚園教諭も従来の保育や教育を根本から見直す必要も出てきます。つまり、保育士や幼稚園教諭が「自分はどのような保育や教育をしたいのか」を問われるようになるということです。

そこが明確でなければ、方針が揺らいでしまいます。

しかし、これはチャンスでもあります。なぜなら、子どもの主体性について深く考えることができ、自分のやりたいと保育や教育が見えてくるからです。

言い換えると、保育士や幼稚園教諭も主体性を持つ時代へと変化しようとしているのです。

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