保育士不足の問題

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現代では、共働きが当たり前になってきました。以前、アジア諸国では、このような考え方がありました。それは、「男は外で働き、女は家を守る」という考え方です。

しかし、その考え方は、現代の厳しい社会情勢により、時代にそぐわないものとなってきています。

そのため、女性は子どもを産んでから、子育てをしながら働かなくてはなりません。また、父親となった男性も、同じように子どもに対しては責任があります。したがって、保護者が協力して子育てをする必要があるのです。

そこで、働きながら子育てをする保護者の強い味方がいます。それは、保育園や託児所、ベビーシッターです。特に、公営の保育所では、資格を持った専門性のある保育士を雇用しています。だからこそ、「安心して預けられる」という人が、多いのではないでしょうか。

しかし、日本をはじめとするアジアの国々では、資格を持った保育士が不足しています。これにより、「保育園に預けたいけれど、入所することができない」と困る人がいるのです。

そこで、「保育士不足の問題」について解説していきます。

⚫︎保育士の労働条件が悪い

例えば、日本には保育士資格は持っているけれど、働いていない人が約70万人いると言われています。しかし、せっかく資格を持っているのに、なぜ保育士として働かないかと言うと、そこには「保育士の労働条件の悪さ」が大きく影響しています。

実際、保育士を退職した人の多くは、「保育の仕事自体は好き。でも、もう続けることができない」と言います。なぜなら、人手不足で休暇が取れなかったり、持ち帰りもしくは残業が多かったりするからです。

また、保育士は肉体労働です。傍目からみると、「子どもと楽しく遊んでいるだけ」に見えてしまうのですが、ひとりひとりの発達支援を行い、けがのないように安全管理をし、常に動き回っています。そのため、腰痛など、職業病に悩まされる人が大勢います。

それに加えて、保護者の対応と保育士同士の人間関係など、精神的にも厳しい仕事です。

このため、このような厳しい労働環境を緩和するためには、適度な休暇が取れるようにするなど、工夫が必要です。

しかし、保育士には「配置基準」があるので、配置基準に従った職員しか配置されません。これにより、「担任が休んだら、代わりに保育をする人がいない」ということが起こるのです。つまり、体調が悪かったとしても、休むことが難しいということです。

その結果、体調を崩し、精神的が病んで、疲れ果てて退職する保育士が増加しているのです。このような場合、退職した人が「保育士として復帰することはできない」と考えてしまうのは、当然のことです。

しかも、給料は他業種の平均賃金と比べると、保育士の賃金は安いのが現状です。今後、国が保育士の賃金を上げる方策を打ち出さない限り、保育士の賃金が上がる見込みは薄いと言えます。

これらの悪条件が広く世間に知れ渡った結果、現代では保育士を希望する人自体が、少なくなっているのです。したがって、保育士不足から、新設の保育所をつくることができず、「仕事をしたいけれど、子どもを預ける場所がない」という人が出てくるのです。

⚫︎無資格者による保育の問題

この保育士不足を解消しようと、子育て経験者や無資格者を保育の現場に雇用する場合があります。しかし、専門職である保育士と一緒に働く場合は良いのですが、無資格者同士で保育をしようとすると、さまざまな問題が起こります。

なぜなら、目の前の子どもの姿を見たときに、専門性がなければ、子どもの発達を見据えた適切な援助ができないからです

例えば、2歳児の子どもには「イヤイヤ期」と呼ばれる自我の芽生えがあります。

この時期は、子どもが「自分は大人とは違う存在である」と認識できるようになるため、自分を主張するために、大人の問いに対してなんでも「いや!」と答えます。場合によっては、泣き叫んだり、床にひっくり返って怒ったりしています。

しかし、これは子どもにとっては、正しい発達の姿です。もし、これを発達の姿だと理解していなかった場合は、いかがでしょうか。恐らく、「子どものわがまま」だと思ってしまうでしょう。

このときに、「この子どものわがままを何とかしなくてはいけない」と、大人が考え、子どもに威圧的に迫ってしまうことがあれば、子どもの発達にとっては良いものにはなりません。

なぜなら、仮に、子どもに対して威圧的に迫ってしまえば、子どもはその時期に大切な「自己肯定感(自分を好きになる気持ち)」を育てることができません。それは、その子どもの人生の大切な瞬間に、大きな影を落としてしまうことになるのです。

一方、子育ての経験があるということが、良い保育ができるということにはつながりません。なぜなら、自分の子どもと他人の子は違います。そのため、自分の子育て方法が、目の前の子どもに通用するとは限らないからです。

つまり、保育はそれぞれの子どもの特性や個性に合った援助をしなくては、意味がありません。それが理解できない人は、資格があってもなくても、子どもに良い保育はできないということです。

では、保育士資格を取得している場合はどうでしょうか。資格取得者は、子どもの発達だけではなく、「どのような心構えで子どもに接するべきか」を勉強します。この心構えがあることで、子どもの発達を分析し、子どもの人権を大切にした保育を実践できるようになるのです。

このように、保育士は大変専門性の高い仕事です。しかし、保育士は、専門職でありながら、先進国でも社会的地位は低く、「保育士=子守りの延長」という考えがあります。

このままでは、保育士の労働条件は改善せず、子どもを預けたい人が安心して預けられる場所は限られてしまいます。つまり、このことによって夫婦が共働きを続けることが難しくなります。

しかし、無資格者に保育を頼るだけでは、保育の労働環境は変化しません。

それよりも、保育士の労働条件を改善することこそが、専門性の高い保育士を集めることになります。そのためには、保育の現場から、労働条件改善の提案の声を上げ続けることが、重要になるのです。

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