保護者の厳しい労働状況が子どもの成長に与える影響

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先進国では、貧富の差が徐々に開いてきています。これは、「自分の能力でどれだけ稼ぐことができるのか」がすべてである資本主義の考え方からいけば、ある意味仕方のないことです。

しかし、そこで働く労働者の状況は年々厳しくなってきます。この労働状況の厳しさは、そのまま子どもの生活にも大きく影響することになるのです。

そこで、「保護者の厳しい労働状況と子どもの関係」について解説していきます。

⚫︎体づくりへの影響

現代では、非正規雇用や日雇いなど不安定な仕事に就いている人が増えてきています。また、正規雇用であっても、労働条件の厳しい職場はたくさんあります。

その人たちの多くは、簡単に仕事を休むことができません。この「簡単に」というのは、実は、子どもが体調を崩した場合も含まれています。

そうなると、「子どもの熱」程度では仕事を休むことができません。なぜなら、子どもが熱を出したことが理由で仕事を休めば、「この程度の理由で仕事を休み、融通がきかない人」という烙印が押されてしまいます。

最悪の場合は、その保護者は仕事の契約更新ができなくなる可能性が出てきたり、日雇いであれば即日解雇されたりすることもあり得るのです。

その最悪のシナリオを避けるために、多くの保護者がある行動をとります。

それは、とにかく子どもが体調を崩したときには、すぐに解熱したり、風邪症状を抑えたりできる効果の強い薬を与えるというものです。

そのため、高熱が出た次の日でもなんとか子どもの熱を下げて、保育所に子どもを預けに来る保護者は大勢います。

また、保護者同士で「特効薬(効果がすぐ出る強い薬)を出してくれる小児科」の情報交換することで、「薬で症状を抑える」という行為が増えていくことになるのです。

しかし、すぐに薬を使って風邪症状を抑えてしまっては、子どもの体に免疫力はつきません。薬で一時的に症状を良くしても、自分の体で治す力はいつまでも備わらず、かえって何度も風邪症状を繰り返すことになってしまいます。

その結果、子どもが大きくなったときに、風邪をひきやすく抵抗力のない体になってしまいます。

本来ならば、子どもは熱や咳、鼻水を出しながら少しずつ免疫力をつけていくものです。そのため、子どもが熱を出したときには、薬に頼るよりも、充分体を休めることの方が大切なのです。

しかし、現代ではそれができない厳しい労働状況があります。この状況を打破するために、徐々に病気の子どもを預かる病児保育の整備も進んできてはいますが、まだ数や制度が充分とは言い切れません。

そうなると、「子どもが体調不良になる前にも予防のために薬を与え、子どもの免疫力を阻害し、すぐに体調を崩す」という負の連鎖が起こってしまうのです。

保護者の多くは、「こんなに小さいときから薬を使い続けても大丈夫なのか」という危機感を抱いています。それに加えて、「子どもをゆっくり休ませてあげられるなら休ませたい」と考える人がほとんどです。

それでも、現代の厳しい労働環境や状況の中では、保護者が仕事を休まないために、止むを得ず薬に頼らざるをえなくなってしまっているのです。

⚫︎大人の生活リズムに合わせなくてはならない

脳と体が大きく成長する子ども時代に、生活リズムを整えることは重要です。しかし、保護者の長時間労働が続けば、それは子どもにも大きな影響を及ぼします。

例えば、フルタイムで仕事をして、残業もこなしている家庭では、とにかく仕事をやりくりしてなんとか保育所に迎えに来るということは珍しくありません。

そして、子どもを迎えに行った後は、大急ぎで自宅へ戻り、夕食の支度をしたり、子どもをお風呂へ入れたりして、なるべく早く寝かせようと努力します。

しかし、預け先では元気な姿をみせている子どもたちでも、自宅へ戻ると疲れや甘えたい気持ちが出てきます。そうすると、グズったり、とわがままを言ったりして、保護者の気持ちを自分に向けようとうするのです。

これらの家事は、このように不機嫌な状態の子どもをなだめながら進めることになります。そうなると、自然とひとつのことに時間がかかり、全体的に時間が遅くなってしまうのです。

子どもの生活リズムは、規則的であることが望ましいとされています。なぜなら、不規則な生活リズムは、子どもの体に負担がかかり、子どもの発育には適さないとされているからです。

しかし、現代では、大人は何かに追われるように生活をしています。そこに、子どもが合わせなくてはならないのです。

また、大人に気持ちの余裕がなくなれば、子どもの話を聞いてあげることが難しくなります。そうなれば、幼児期の「ねえねえ、あのね」と話す子どもの気持ちを受けとめることができず、子どもの情緒は不安定になる可能性があります。

本来ならば、親にとって子育てとは、家庭でゆっくり過ごし、子どもと触れ合い、家族の時間を最も楽しめる幸せな時期であるはずです。

ですが、現代では、子育ては楽しみではなく、「時間、お金だけでなく精神力も体力もすり減らすこと」だと考える若者が大勢います。

子どもを産んだとしても、子どもだけでなくその家庭を丸ごと支援しようとする動きがなければ、「子どもをたくさん産みたい」と思う人は増えないのです。それが、今日に至るまで、先進国で少子化が進行した大きな理由だと考えられています。

このように、現代では厳しい労働状況に、大人も子どもも翻弄されています。子どもの育ちを考えたときに、保護者の努力だけでは、この問題は解決することはできません。

子どもの預け先を増やす動きは活発になってきていますが、それよりも子どもを持つ人の働き方や制度を変えていくことが重要です。

なぜなら、子どもは必ず家庭へと帰っていくからです。その家庭の中が落ち着いていて、保護者の心に余裕があり、子どもを受けとめてくれて安心できる場所になることが、子どもの成長にとって一番大切なことだからです。

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