保育士と幼稚園教諭の奨学金問題

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保育士や幼稚園教諭は、資格を取得しなければそれに関わる仕事に就くことができない「名称独占資格」です。非常勤(パートタイマーやアルバイト)ならば、資格がなくても働くことができますが正規職員になるためには、資格が必要です。

資格取得は、独学でも可能です。しかし、養成校に通って必要単位数を取得し、実習をクリアーすれば卒業と同時に資格を取得することができるため、多くの人は養成校に通うことを考えます。

一方で、養成校に通うためには授業料をはじめとする資金が必要です。現代では、親世代に負担をかけないために奨学金を利用する人も増えています。ですが、この奨学金の多くは給付されるわけではなく、返済の義務を負うものばかりです。

これにより、奨学金の返済に苦慮する人が年々増加しているのです。

そこで今回は、「保育士と幼稚園教諭の奨学金問題」について解説していきます。

⚫︎日本の奨学金問題の現実

奨学金には、大きく分けて2種類あります。それは、返済の必要がない「給付型」と返済の義務を負う「貸与型」です。欧米では給付型が一般的ですが、日本では貸与型が圧倒的多数を占めています。

給付型の奨学金がないわけではありませんが、その条件は厳しく設けられています。これにより、たとえ低所得であっても、必ずしも給付型の奨学金が使用できるとは限らないのです。

この奨学金の問題は、現代の若者にとって大きな問題となっています。

また、就職して順調に返済ができれば良いのですが、結婚や出産、病気など返済が終わる前に人生の転機が訪れることも十分に考えられます。

なんらかの事情により自分で返済ができなくなったとしても、代わりに支払いを行う人がいれば問題ありません。しかし、経済状況が厳しい現代では、奨学金の返済が滞り、若くして破産するケースも珍しくなくなってきているのです。

一般的に、保育士や幼稚園教諭の就職先である児童福祉施設や保育園や幼稚園は、企業のように倒産しない印象を持たれます。

しかし、福祉や教育の仕事は、決して賃金が高くありません。したがって、実際に働きながら奨学金を返す際、その金額が大きな負担となるのです。

一方で、「返済が大変だから奨学金は借りずに養成校へ行かない方が良い」というのは極論です。なぜなら、独学で保育士資格は取得が可能ですが、幼稚園教諭は養成校にて単位を取得する必要があるため、独学で資格は取れないからです。

これに加えて、現代では、認定子ども園の推進に伴い、保育士と幼稚園教諭どちらの資格も有することが理想とされています。つまり、養成校へ行く方が将来就職試験に臨む時に役立つといえるでしょう。

では、働きながら奨学金をするためにはどのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。それは、求人票の見極めが大切なのです。

⚫︎就業先の福利厚生を見極める

奨学金を返済するためには、自分が自由に使えるお金は返済がない人と比べれば少なくなるのは当然です。また、一人暮らしを考える人にとって、毎月定期的に返済しなければならない奨学金は大きな出費となります。

しかし、就職する際に、求人票の額面だけを鵜呑みにして就職するのは避けましょう

なぜなら、求人票に記載してある金額は、支払われる額の最大額が書いてあることもあるからです。

これにより、実際に面接を受けてみたら「あなたは経験者ではないから、最初はこの金額でスタートします」と言われることも珍しくありません。

しかも、ただお金のために働くことのみを考えると、保育や教育の仕事はできません。そのため、給料の額面だけを見るだけではなく、実際に長く働けそうなのかを吟味する方が重要です。

もし、就職先の環境が合わずにすぐに退職する場合であっても、奨学金の返済は待ってはくれません。これにより、奨学金が完済しないうちに退職することになると、すぐに就職先を見つけなければならなくなります。

これは、精神的に追い詰められることになります。

一方で、退職をしなくても体調を崩して入院したり、仕事を休んだりするケースも考えておきましょう。その時に、保障が無給になるのかそれとも一定期間までは賃金が支払われるのかでは、その後大きな違いが生まれます。

有給休暇の有無などは、気にする人も多いのですが、このような休暇については元気な時には気がつかないものです。

しかし、人生は何が起きるかがわかりません。

就業先の条件をあれこれ尋ねるのは、抵抗がある人もいるかもしれませんが、「自分には奨学金の返済がある」ことを前置きすれば、そこまで面接官に嫌な顔はされないでしょう。

もし、その質問が面接官の心象を悪くし、採用されなくても気にする必要はありません。

なぜなら、入職してから「こんなはずではなかった」と後悔しないためには、自分で対策を行うしかないからです。そのため、福利厚生はきちんと確認しましょう。

そして、定期的な昇給が見込めて福利厚生がしっかりしているのは、何と言っても公立職員です。民間施設は昇給があったとしても微々たるものですが、公立は公務員に準じているため、民間施設よりもその割合は大きくなります。

公務員は、いつの時代も人気ですので、正規職員になるためには早めに試験対策を行う必要があります。それでも、将来のことを見据えるならば挑戦しても損はありません。自分の家庭状況や生活設計を考慮して、就職先を考えていきましょう。

このように、奨学金の問題は保育士や幼稚園教諭も例外ではありません。むしろ、成果報酬などが限りなくない職業であるため、大幅な給料アップを望むことができない分、どこで働くのかは非常に重視すべき点です。

奨学金は、返済が終わるまでずっとついて回るものですので、滞りなく返済するのが一番です。しかし、人生はいつ転機が訪れるかわかりませんし、吟味の上に就職した先の就業規則が必ずしも自分が困った状況になった時に助けてくれるとは限りません。

そのため、長く働けるような職場を探す際には、福利厚生も含めて求人票を見極めてください。それは、奨学金を返済した後でも、自分にとってはプラスに作用するものだからです。

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保育士・幼稚園教諭が転職を考えるとき、転職サイトを活用するとより自分の希望に沿う求人を見つけることができるようになります。自分一人では頑張っても1~2社へのアプローチであり、さらに労働条件や年収の交渉まで行うのは現実的ではありません。

一方で専門のコンサルタントに頼めば、100社ほどの求人から最適の条件を選択できるだけでなく、施設や企業との交渉まですべて行ってくれます。

ただ、転職サイトによって特徴が大きく異なります。例えば、電話だけの対応で素早さを重視する会社があれば、面接まで同行することで難しい案件への対応を得意としている会社もあります。他には、大手企業に強みを発揮する会社があれば、地方求人を多く保有している会社もあります。

これらを理解したうえで専門のコンサルタントを活用するようにしましょう。以下のページで転職サイトの特徴を解説しているため、それぞれの転職サイトの違いを学ぶことで、転職での失敗を防ぐことができます。

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